SGLT2 阻害薬の副作用・注意点とメリット

最近、SGLT2の阻害薬の勉強会に何回か参加する機会がありました。

SGLT2の適正使用に関する案内も出ていましたので、そちらを元に勉強会で学習したことをシェアします。

SGLT2 阻害薬の適正使用に関する Recommendation

参照

低血糖について

1.SU 薬等インスリン分泌促進薬やインスリンと併用する場合には、低血糖に十分留意して、それらの用量を減じる(方法については下記参照)。患者にも低血糖に関する教育を十分行うこと。

単独では低血糖は起きにくいようですが、SU剤との併用や、インスリン製剤との併用ではかなり低血糖の可能性は上がるようです。

先日、御堂筋で低血糖による車の事故があったように、毎回指導、確認してもしすぎなことはないぐらい大切な部分ですね。

ブドウ糖を持ち歩くこと、車だとすぐ出せるところに置いておく、ジュースを買っておくということが大切なのだと思います。

高齢者へ

2.高齢者への投与は、慎重に適応を考えたうえで開始する。発売から 3 ヶ月間に 65 歳以上の患者に投与する場合には、全例登録すること。

ただでさえ脱水傾向が強くなり、経過年数によりインスリン抵抗性が高まり、分泌インスリンが減っている高齢者にはそれほどお勧めできる薬剤とも言えません。

また、体重減少は基本的に脂肪を減らしますが、筋肉も少なからず減り、サルコペニアの可能性もあります。 (摂取エネルギーの減少⇛AMPキナーゼの活性化⇛脂肪の分解促進⇛筋肉が落ちることもある)

できるだけ歩くなど運動もおすすめしたいところです。(真夏などは逆に脱水症状になる可能性があるので時期を見てですね。)

脱水

3.脱水防止について患者への説明も含めて十分に対策を講じること。利尿薬との併用は推奨されない。

尿量が500mL増えると言われます。

脱水による脳梗塞の危険も増えますので、毎食時200mL程度の水分を余分にとることをお勧めします。

これまでコップ一杯程度の水を食事の時飲んでいたら、さらにもういっぱいですね。

夏場はさらに、汗で脱水傾向が強くなりますので、さらに注意が必要ですね。

シックデイ

4.発熱・下痢・嘔吐などがあるときないしは食思不振で食事が十分摂れないような場合(シックデイ)には休薬する。

ぶどう糖を1日80gほど排泄(320キロカロリー)します。

ですので、シックデイの時の対応についても説明が必要ですね。

門前の場合は、医師とどのような指導をするかの確認をしておくのも一つかもしれません。

皮膚疾患

5.本剤投与後、皮疹・紅斑などが認められた場合には速やかに投与を中止し、副作用報告を行うこと。

今回、治験の時よりも報告が多いのが、皮疹などの皮膚疾患です。

症状が見られた場合はすぐに病院にお話するように指導が必要かと思います。

尿路感染

6.尿路感染・性器感染については、適宜問診・検査を行って、発見に努めること。問診では質問紙の活用も推奨される。

日本人はウォッシュレットが充実しているため、あまり多くは出ないのではないかとも言われています。

また一方、シャイな性格で言わない可能性もあります。

大正富山の指導せんが、きちんと書かれているようなので、そういった指導せんをつかった説明や、問診票で確認するというのも一つですね。

多剤併用について

7.原則として、本剤は他に 2 剤程度までの併用が当面推奨される。

使用感がまだわからないということでしょう。

メリット

注意が必要なお薬ではありますが、決して薬として悪いだけではありません。

即効性

アクトスやビグアナイド系は数ヶ月かけてじわじわ効いていく一方、SGLT2は即効性があります。

ブドウ糖の排泄を高めるという作用機序からもわかるように、すぐに血糖値を下げる働きがあります。

体重が減る

SU剤や、アクトスは体重が増加します。

最近はビグアナイド系など、体重を増やさない薬剤が評価されています。

SGLT2は体重を減らし、長期等によりインスリンの分泌や抵抗性の改善といった、糖毒性の解除をもたらします。

BMIの高い外国人のデータではありますが、体重が減る際、筋肉などの非脂肪に比べて脂肪の割合が多いです。

脂肪の内訳でも、皮下脂肪と内臓脂肪も半々ぐらいと有益な脂肪の減り方をします。

こういうメリットを見ると、ファーストフードでぼってりと太ったアメリカ人には受けそうな薬剤ですね。

日本人でも営業職など中年ののみくいが多い糖尿病の方たちにはあいそうなお薬だと思います。

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